【朝ドラおかえりモネ第4週目感想】みんなつながっている

おかえりモネ おかえりモネ

「おかえりモネ」が4週目に入った。

この記事は個人的独断的な私の感想である。

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【第4週あらすじ】

お盆休みで実家に帰った百音は家族、幼馴染たちと過ごす。
その中で、百音は海・山・空はすべてつながっていることを実感し、気象予報士としてだれかの役に立ちたいとさらに強く思うようになる。

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今週の感想を語る前に、16話で「きのう何食べた?」ファンが騒然とする場面があった。

きのう何食べた? Blu-ray BOX(5枚組)

カップルを演じたケンジ役、内野さんシロさん役、西島さんが画面越しで共演したのだっ。

 

家族で食卓を囲んでいるときに、テレビに気象予報士・朝岡(西島さん)が映し出された。

「あ、このひと・・」

というモネに父親の耕治(内野さん)が

「モネはこういう人がタイプか」

と娘のことを気にしながらつぶやくのだ。

「いやいや、それはおとうさん、あなたのタイプですよねっ(≧∇≦)」

とSNSで、ファンは総ツッコミ(笑)

脚本も同じく「きのう何食べた?」の安達奈緒子さん。

11月には映画公開もきまった (←ここ大事。テストに出ます。)

のもあり、これは明らかにファンサービスであると思われる。

いずれ同じ場面での共演があるだろうと期待していたが・・・

こんな形で見られることに胸が熱くなった・・・。

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今週の話の中でやはり震災の影は色濃く残っていると感じた。

亮の父新次(浅野忠信さん)は自暴自棄になり日々酔いつぶれ、牡蠣の養殖にも漁業にもいまだ影響が残っていることが描かれる。

震災後、百音と未知の姉妹の回想シーンがある。

「大丈夫だよ。元にもどれるよ。」

という百音に

「なんでそんなに簡単に言えるの。津波を見てないからそんなことを言えるんだね。」

という未知。

ここで一粒の涙を流す清原さんの美しい表情が胸に刺さる。

大切な家族がつらかった時、自分はそばにいられなかった。

共感してあげることすらできない。

その痛みをどうしたら癒せるのか、百音は自分に問いかけたはずだ。

みんながみんな、お互いを思いあっているのに、すれ違っていく。

その関係をつなぐのが百音だ。

そしてつなぐために、気象予報士を目指す道へ進みだすのである。

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震災が落とした影は家族や幼馴染たちの生活にもあらわれている。

みんな、日常生活からうまれるささやかな幸せをとても大切にしているのがシーンごとに描かれる。

この人たちは全員、一度、日常を破壊された経験を持っているのだ。

だからこそ一瞬一瞬に生まれ、味わうことのできる今の幸せの大切さを知っている。

盆船の中に何を入れるか、母と姉妹と3人でかわす何気ない会話。

家族とのバーベキュー。

海辺で砂で絵をかいてはしゃぐ仲間たち。

普通の生活を取り戻すのにこの人たちはどのくらい努力をしたのだろう。

この幸せが、どうかずっと続きますようにとドラマながら祈らずにはいられない。

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今週のみどころとしてあげられるのは、

新次(浅野忠信さん)と耕治(内野聖陽さん)が居酒屋でサシ呑みするシーンだ。

あさイチの華丸さんが言っていたが、お二人のシーンで、一気に朝ドラとは違うドラマかと思うほどのただならぬ雰囲気に変わった。

百音が生まれた台風の日に耕治が新次に無理やり船を出してもらうくらい信頼関係のあった二人の過去に何があったのか。

少ない言葉のやりとりの中に透けて見える過去の出来事と、異様な緊迫感を生み出すのはさすが浅野さんと内野さんの演技力である。

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もう一つは、藤竜也さんの存在である。

テンガロンハットに似た麦わら帽子をかぶった姿は渋くてかっこいいなぁ・・とほれぼれしてしまう。

昔はただこわいイメージの役者さんであった。

その藤さんが、チャーミングなおじいちゃん役で演じられているのをみるとそれだけで得した気分になる。

チャーミングなだけではない。

淡々と語るシーンには生き方を感じさせる重みがある。数々の修羅場をくぐり抜けてきたからこその言葉ひとつひとつが胸に響いてくるようで、さすがとしか言いようがない。

このドラマでもっと出番があればいいなと思う。

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以前にも書いたがこのドラマは、答えをダイレクトに出さない。

おもわず見つめてしまうような美しい自然。

絶妙な役者さんたちの間と表情。

日本人なら誰もが知っている震災とあわせて、その先にあるだろう悲しみや苦しみ。

それをあなたはどう受け取りますか?

どう感じていますか?

と視聴者に「答えはあなたの中にあるのですよ」といつも投げかけているように思える。

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この週の最後、パズルの最後のピースがはまったかのように、百音が山・海・空がつながっていることを実感するときの表情が実にさわやかで印象的だ。

誰かの役に立てることを見出した時、それは自分の癒しにもなる。

自分のためでなく、人への貢献が目標になれば推進力は、何倍にも跳ね上がるだろう。

美しい海と空を背景に気持ちよさそうに風に吹かれる百音に、「がんばれ」、と思わず応援したくなる第4週の最後だった。

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